OPECプラス7カ国、12月の原油生産目標を据え置き
サウジアラビアやロシアなどが9月の水準を維持。輸送を巡るリスクがエネルギー市場への圧力を続けている。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成する「OPECプラス」の産油国7カ国は1日、12月の原油生産目標を9月に設定した水準に据え置くことで合意した。中東の紛争がエネルギー輸送に影響を及ぼす中での決定となった。OPECによると、7カ国は11月29日に再び市場を協議する。
オンライン会合にはサウジアラビア、ロシア、イラク、クウェート、カザフスタン、アルジェリア、オマーンが参加した。7カ国は10月と11月についても同じ基準を維持しており、据え置きは3カ月連続となる。今回の合意は会合に参加した7カ国についてのもので、OPECプラスの全加盟国に同一の新たな枠を設けたものではない。
決定の背景には、高い原油価格と、ペルシャ湾からの原油・燃料輸送の困難がある。消費者への影響は、実際に市場へ届く原油の量や製油所の稼働、輸送費、需要の動きなどに左右される。
生産目標と実際の供給量
OPECによると、7カ国は9月に定めた生産水準を12月も維持し、協力合意を順守する姿勢を改めて示した。声明は次回の月例会合を発表したが、2027年についての決定を予告していない。
目標は産油国間で合意した基準だ。実際の採掘量や輸出量は、生産能力、施設の被害、物流、治安、各国の判断などによって異なり得る。ロイター通信と読売新聞は、イランを巡る戦争による混乱の中で、複数の国が目標を下回る量しか生産していないと伝えた。
7カ国は2026年の大半にわたり目標を段階的に引き上げてきた。ロイターによると、2023年に発表した日量165万バレルの自主減産について、9月に段階的な縮小を終えた。一方、OPECプラスの大半の加盟国に適用される別の減産措置は2026年末まで続くという。
OPECプラスにはOPEC加盟国のほか、ロシアなどが参加する。日曜日の月例協議を行ったのは、その中の特定の7カ国だ。生産目標を決めても、特に海上輸送に支障がある場合、追加の原油が直ちに製油所や消費者へ届くとは限らない。
ホルムズ海峡と燃料供給
ホルムズ海峡は、ペルシャ湾からエネルギーを送り出す上で不可欠な航路だ。戦争と船舶航行のリスクにより、企業や産油国は代替ルートや船から船への積み替えを利用している。こうした費用もエネルギーの最終価格に影響する。
国際エネルギー機関(IEA)は10月の報告書で、9月に同海峡を通過した石油の総量を日量1090万バレルと推計した。オマーン湾での積み替えなどが下支えしたという。これは9月の推計であり、その後に航行が正常化したことを保証する数字ではない。
同じ報告書は、中東からの石油製品の輸送は原油より回復が遅いと指摘した。9月の推計は日量190万バレルで、戦争前の470万バレルを下回る。この差は、貨物輸送や農業に欠かせない軽油などの市場にも影響する。
IEA加盟国は10月15日、危機への対応として、その時点までに備蓄から約3億3000万バレルを放出したと発表し、残る放出を加速することで合意した。軽油市場の供給不足にも懸念を示した。
高い原油価格と2027年への課題
ロイターによると、北海ブレント原油の先物価格は10月30日金曜日、1バレル約118ドルで取引を終えた。この価格は日曜日の会合前のもので、今回の合意への市場の反応を示してはいない。原油価格は燃料価格に影響するが、家計や企業が支払う金額には税金や精製費、輸送費も関わる。
米エネルギー情報局は10月の見通しで、ブレント原油の現物価格が第4四半期に平均105ドルになると予測した。中東からの供給についての前提に基づく推計であり、紛争によって価格変動がさらに大きくなる可能性にも警告している。12月の価格を保証するものではない。
次回の会合では、産油国は当面の状況と長期的な計画の両方を見極めることになる。ロイターによると、OPECプラスは2027年の生産枠の参考とするため、生産能力の見直しを進めている。その結果はまだ発表されていない。
戦争の行方や船舶の安全、在庫の回復は、引き続き供給量を左右する。12月の目標据え置きによって、7カ国の合意枠組みは維持される一方、これらの要素には不透明さが残る。