米判事、9州で国土安全保障省の選挙関連訪問を制限 命令の効力発生は金曜夕まで猶予
11月3日の選挙を前に、米国市民を対象とする一定の現地調査を制限する仮処分だ。実際に効力を持つかどうかは保証金の納付状況や上訴によって変わり得る。

米カリフォルニア州の連邦判事は、議会選挙を目前に控え、国土安全保障省(DHS)が9州で行う一部の選挙関連の訪問と聞き取りを制限する命令を出した。水曜日に示された判断は、職員が相手を米国市民と知っている、そう疑っている、または合理的に疑うべき場合の投票関連の現地活動が対象となる。金曜日の早い時点で命令の効力はまだ停止されていた。判事は米西海岸時間の金曜日午後5時まで発効を遅らせ、原告側には木曜日午後5時までに100ドルの保証金を納めるよう求めていた。
金曜日の朝の時点で、保証金の納付や上訴審による新たな判断を示す公表はなかった。期限までに納付されなければ命令は失効すると判決文は定めている。したがって、この段階で「すべての捜査が実際に止まった」とは言えない。
アラセリ・マルティネスオルギン判事の命令は、カリフォルニア、コネティカット、ジョージア、ミズーリ、ネバダ、ニューヨーク、ペンシルベニア、ワシントン、ウィスコンシンの9州に及ぶ。看護師の労働組合、団体「Voto Latino」の財団、カリフォルニア州の二つの地方自治体が、市民権を持たない人の有権者登録や投票を見つける連邦政府の取り組みに対して求めた仮の差し止め措置だ。訴訟全体について最終判決が出たわけではない。
命令が制限する活動の範囲
9州では、当局者が相手を米国市民と知っているか、疑っているか、合理的に疑うべきとき、選挙に関係する現地活動と聞き取りを禁じる。訴訟で争われているデータ照合手続きから生まれた「TECS」システムの記録だけを根拠にする一部の活動も、同じ市民権に関する条件のもとで制限される。
不正投票に対する連邦政府の捜査をすべて違法としたわけでも、別の適法な証拠に基づく調査を禁じたわけでもない。判事は、当局には選挙違反を調べる権限があると明記した。その一方、他人の投票を手助けする市民を威圧する可能性が高いと暫定的に判断した手法は使えないとした。命令が発効し、上級審で変更されなければ、11月3日の投票終了か新たな裁判所命令まで続く。
DHSは、違法に投票する非市民の特定を優先していると説明し、市民だと考える人を尋問する予定はないと述べている。原告側は、調査対象を選ぶデータには誤りがあり得るうえ、武装した職員の訪問が公式SNSで紹介される例もあり、適法な選挙活動を萎縮させると主張する。
訪問のもとになったデータ
命令文は、調査対象者の名簿がどう作られたかを説明している。一部は独立した情報源にある数千万件の記録に由来し、ほかは州の公式有権者名簿、またはその入手ができない場合の民間版の名簿に由来した。その後、氏名、生年月日、住所、市民権に関する情報を照合し、本来疑いの対象にすべきでない人を除外しようとした。
だからといって、数千万人の違反者が確認されたわけではない。命令に登場する4820万件と5060万件という数字は、重複や一致を含み得る照合用の記録数で、証明された違法投票の件数ではない。判事は、似た名前、不完全な記録、更新されていない帰化情報によって誤認が生じ得ると指摘した。市民権に関する疑問をすべて自動的に解決できる、完全な連邦データベースも存在しないという。
原告の労働組合によると、影響は訪問を受けた本人にとどまらない。組合員の中には調査を恐れ、有権者登録の支援や情報提供、投票参加を促す活動を減らした人がいた。判事はこの初期段階で、他人に投票を勧めたり手助けしたりする人に対し、投票権法で禁じられた威圧が生じる危険を示す材料が十分にあると判断した。
ただし、これは暫定的な評価だ。裁判所が判断したのは選挙前に緊急の保護が必要かどうかであり、名簿上の一人ひとりが市民かどうか、訴えのすべてが最終的に立証されるかどうかではない。原告の一部は、すべての主張を訴えるための手続き上の条件も、この段階では満たせなかった。
投票日が迫るなか、裁判所の期限が焦点に
11月3日の議会選挙に向け、複数の州ではすでに期日前投票が始まっている。原告側は、この時期に自宅を訪問されることは、選挙の数カ月後に調査を受けることとは異なる影響を持つと訴えた。投票や他人の投票支援をやめてしまった人は、選挙が終わってからその機会を取り戻せないという見方を裁判所も受け入れた。
政府側は効力発生までの猶予を利用して緊急の審査を求められる。訴訟が続く間に命令の範囲を争うこともできる。金曜日の午後に制限が始まるのか、変更されるのか、失効するのかは、その後の動きで決まる。本稿の時点では、いずれも確定した結果ではない。
背景には、確かな証拠に基づいて選挙違反を調べることと、市民の参加を妨げる行為から守ることという二つの責務がある。今回の判断は、特定の手法に場所と期間を限った制約を設けようとするものだ。期限後の手続き状況が確認されるまでは、いずれか一方の最終的な勝利とするより、命令の文言と明示された効力停止を伝えるのが正確だ。