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スペイン・トレド県で高速列車が追突、少なくとも60人死亡 マドリード―アンダルシア間は運行停止

ウルダ付近でレンフェのAVEが停車中のイリョの列車に追突。死者数は暫定的で、救助が続き、公式な事故原因はまだ示されていない。

マドリードからセビリアへ向かっていた高速列車2本が衝突した。
マドリードからセビリアへ向かっていた高速列車2本が衝突した。

スペイン中部トレド県で28日水曜日の朝、マドリードからセビリアへ向かっていた高速鉄道の列車2本が追突した。カスティーリャ・ラマンチャ州政府の関係者がスペイン紙『エル・パイス』に語ったところによると、正午ごろまでに少なくとも60人が死亡した。救助活動は続いており、死者数は暫定的なものだ。事故を受け、マドリードと南部アンダルシア州を結ぶ高速鉄道の運行は停止。消防、医療、治安警察、災害対応の各隊が現場に向かった。

事故が起きたのは現地時間午前8時54分。マドリード―セビリア線の118キロ地点付近、モラ・イ・オルガスとウルダの間で、スペイン国鉄系レンフェの高速列車AVEが、線路上で停車していたイリョの列車に後方から衝突した。州政府のエステル・パディージャ報道官によると、両列車には計約544人が乗っていた。損傷した車両への立ち入りや身元確認が進むにつれ、被害者数は変わる可能性がある。

続く救助活動、高速鉄道は運行停止

スペインの治安警察が公開した画像には、衝突後に線路を外れた車両が写っている。救急当局の初期情報では、うち2両が斜面に転落した。被害が大きく、午前中に公表された人数を最終的なものとはみなせない。救助隊は乗客全員の所在を確かめ、負傷者を車両から運び出して病院へ搬送している。作業が終わるまで、被害の全容は分からない。

カスティーリャ・ラマンチャ州政府は午前9時15分、トレド県で地域緊急対応計画「PLATECAM」を運用レベル1で発動した。現場に入る各隊の活動を調整し、前線指揮所を設けるための措置だ。地元当局は被災者を支援するため、ウルダの体育館を開放した。州首相のエミリアノ・ガルシアパヘ氏は予定を取り消し、事故現場に向かった。

鉄道インフラを管理するアディフは、マドリードとアンダルシア州を結ぶ高速鉄道の運行停止を確認した。この路線は首都とシウダ・レアル、南部の複数の都市を結ぶ主要な交通網だ。28日に乗車予定の人は、利用する鉄道会社の案内を直接確認する必要がある。路線の停止だけで全列車の運休や、すべての乗客に共通する代替手段が決まったわけではない。運行変更、振り替え、払い戻しの条件は、レンフェとイリョが列車や切符ごとに案内する。

今回の事故には、スペインの高速鉄道市場で競合する国営系レンフェとイリョの2社が関わった。調査では線路設備、信号、運行管理センター、そして各列車の状況をそれぞれ検証しなければならない。同じ路線を走っていたという事実だけでは、事故原因も企業や個人の責任も判断できない。

衝突までに分かっていること

これまでの情報では、イリョの列車は停車中に後続のAVEに追突された。『エル・パイス』は初期分析を基に、安全システムの不具合で周辺の複数の列車が停止し、その後に運転再開の指示が出たと報じた。イリョの列車がなぜ動かなかったのか、後続列車にはどのように進行の許可が出されたのかは調査中だ。州政府の報道官は、事故原因について公式な結論はまだ出ていないと述べている。

初期情報に基づく経過の再現と、技術調査による結論は分けて考える必要がある。調査には運行記録、運転士と管制センターの通信、車両のデータ、信号設備の状態が欠かせない。この原稿の時点では衝突時の速度も公式に確定していない。「人的ミス」が原因と断定するのは、検証を要する仮説を事実として扱うことになる。

カタルーニャ・ラジオの取材に応じたイリョの乗客は、列車が数分間停車した後に激しい衝撃を受けたと語った。これは本人の体験についての直接の証言だが、技術的な測定結果でも、全車両の状況を示すものでもない。画像や乗客の話は事故の深刻さを伝える一方、最終的な死傷者数は救助と身元確認を進める当局の発表を待つ必要がある。

主要路線で再び起きた事故

今回の衝突は、2026年1月に46人が死亡したコルドバ県アダムスの事故と、広い意味では同じ鉄道回廊で起きた。ただし場所は異なり、事故の状況も証拠なしに同一視できない。路線と関係する鉄道会社が重なることから安全対策への疑問は生じるが、共通の不具合があったと示されたわけではない。それぞれの事故について、独立した経過の検証と原因の特定が必要だ。

家族にとって最も切実なのは、乗っていた人の安否について確かな情報を得ることだ。利用者には、どの列車が運行できるのか、旅程をどう変更するのかが急務となる。スペインの鉄道全体にとっては、緊急対応の後に、安全を守る仕組みのどこに問題があったのか、再発をどう防ぐのかが問われる。死者数、負傷者の容体、事故原因はいずれも今後の公式発表によって更新される可能性がある。この記事は、ウルダでの作業が終わる前の10月28日午前の情報に基づく。