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韓国GDP、7~9月期に前期比1.0%増 AI向け半導体が牽引、個人消費は減少

韓国銀行の速報値は前期比1.0%増、前年同期比3.4%増。輸出と設備投資が伸びる一方、個人消費は落ち込んだ。

韓国にあるハンミ半導体の施設の外観。
2026年9月に撮影された韓国のハンミ半導体の施設。資料写真。 © 타사자라 / Wikimedia Commons

世界各地で進むデータセンターの整備と人工知能(AI)への投資が、韓国の経済統計にもはっきり表れた。韓国銀行が10月27日に公表した速報値によると、2026年7~9月期の実質国内総生産(GDP)は前期比1.0%増えた。前年同期比では3.4%増だった。半導体と企業の設備投資が予想を上回る成長を支えた一方、個人消費は減少した。輸出主導の好況が家計に一様に届いているわけではない。

前期比の伸びは、韓国銀行が8月に示した0.3%という予測の3倍を超え、4~6月期の0.6%も上回った。今回発表された二つの成長率は比較する期間が異なる。1.0%は7~9月期を直前の4~6月期と比べた数字で、3.4%は前年の7~9月期との比較だ。どちらも2026年通年の確定した成長率ではない。

半導体が再び成長を押し上げる

韓国は、サーバーやAIシステムに使うメモリーなどの部品を供給する世界的な産業網で重要な位置を占める。計算能力への需要拡大は海外向けの販売を増やし、半導体をより多く生産するための機械への投資を促した。27日の統計では輸出が前期比2.3%増、設備投資が4.1%増となった。この組み合わせが、GDPの予想を上回る伸びの大きな要因だ。

韓国の部品供給に依存する国や企業にも影響は及ぶ。AI用サーバーは大量のメモリーや高度な部品を必要とし、受注増は半導体メーカーだけでなく、製造装置の供給企業、港湾、関連サービスにも追い風となる。ただし、世界的な技術投資の波に左右されやすい面もある。大口の顧客が計画を縮小すれば、輸出の勢いは弱まり得る。今回の数字が示すのは一つの四半期の強さであり、同じペースが続く保証ではない。

政府支出も成長を支えた。韓国メディアが伝えた韓国銀行のデータでは、政府消費は1.9%増だった。四半期の成長率への寄与をみると、内需が約0.9ポイント、純輸出が約0.1ポイントを占める。成長のすべてを半導体輸出で説明することはできず、設備投資や公共部門の役割も大きかった。

GDPの陰にある消費の弱さ

生産が拡大する一方、個人消費は前期比0.2%減った。GDP全体の伸びから受ける「経済が一様に好調だ」という印象とは異なる動きだ。韓国銀行は、株式市場の変動後に金融サービスの活動が弱まったことや、労使対立に関連した自動車販売の遅れが一因だと説明した。四半期の動きを理解する手掛かりにはなるが、今後数カ月で家計の支出が回復するかはまだ分からない。

統計には二つの速度が表れている。世界的なAI投資と結び付く企業は生産能力を増やす一方、消費者の一部は支出を伸ばしていない。この差が、技術産業の外で成長をどう実感するかを左右する。GDPの拡大は企業収益や税収を押し上げても、すべての家庭の家計を直ちに楽にするわけではない。

輸出入の価格変化を反映する実質国内総所得(GDI)は、韓国銀行によると前期比3.4%増、前年同期比18.8%増だった。GDPとの違いには交易条件の改善も反映される。国は一部の輸出でより大きな価値を得る一方、輸入価格の条件も変化している。GDIは経済全体の購買力を示す指標であり、各労働者の賃金が同じ割合で増えたことを意味しない。

年末までの見通し

第3四半期までの数字が出そろい、経済当局は予測を見直せるようになったが、年間の成長率はまだ決まっていない。韓国銀行は2026年の成長率を3.3%と見込み、来月、新たな予測を公表する予定だ。同行の担当者によると、第4四半期に前期から成長しなかったとしても、通年では3.6%程度になる可能性がある。これは条件付きの試算であり、確定値ではない。4%に届くには年末にさらに力強い成長が必要になる。

今回の数字は政策金利をめぐる議論にも影響する。予想より高い成長は、物価や為替相場など別のリスクに目を向ける余地を中央銀行に与えるかもしれない。ただし、個人消費の減少をみれば、内需が完全に回復したと結論づけるのは早い。金融政策は一度のGDP速報だけで決まるものではない。

GDPの速報値は、その後の詳しい統計によって修正されることがある。現時点で分かるのは、半導体、設備投資、政府支出に支えられ、韓国経済が7~9月期に勢いを増したということだ。次に問われるのは、産業の好調が家計消費に広がるか、世界の技術需要が堅調さを保てるかである。