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ジェームズ・タラリコとは:テキサス州の上院選で共和党候補に勝てるか

民主党候補タラリコは信仰、公教育、生活費を軸にケン・パクストンと対決する。接戦を示す世論調査はあるが、共和党の強い州で勝つには支持を実際の投票につなげる必要がある。

James Talarico Texas Capitol
James Talarico Texas Capitol © @JamesTalaricoTX · Fuente

テキサス州の上院選に挑むジェームズ・タラリコは、民主党の政策を訴えながら、信仰や家族、自由を語る権利を共和党だけに譲らない。元教員で州議会議員のタラリコは、自らを長老派の神学生と紹介する。一方、共和党候補ケン・パクストンは、保守的なテキサスを守る選挙だと位置づけている。

11月3日の投票は、異なるテキサス像の対決でもある。タラリコが前面に出すのは、子育てや薬、学校を支えるための負担だ。パクストンは、民主党に議席を渡した場合の政治的な変化を警告する。最近の調査はタラリコに競争する余地があることを示す。ただし、注目を集めることと州全体で多数の票を得ることは別の課題だ。

教室から州議会へ

ラウンドロック出身のタラリコは、2018年に初めてテキサス州下院議員に選ばれた。テキサス大学オースティン校とハーバード大学で学び、サンアントニオの中学校で教えた。教育は連邦上院選のために後から加えたテーマではなく、政治活動の中心にある。

選挙運動では、生徒たちが直面していた困難が政界入りの動機だったと説明する。公立学校を重視し、私立学校向けのバウチャー補助に反対するほか、就学前教育の拡充や教員養成、読み書きと数学の支援を提案している。地域の公立学校を大切にする保守的な保護者にも接点はあり得る。ただ、教育政策での共感が、そのまま民主党への投票になるとは限らない。

1型糖尿病の当事者として、インスリンの自己負担額の上限を設ける取り組みも進めた。州の法律は、対象となる保険の薬剤リストに含まれるインスリンについて、30日分の処方1件の自己負担を25ドル以下とした。適用条件のある制度であり、全住民がどのインスリンでも25ドルで購入できるという意味ではない。実績を評価する際には、この範囲を区別する必要がある。

生活費、移民、信仰をどう結びつけるのか

経済政策では、連邦最低賃金の時給15ドルへの引き上げ、家族向け税額控除の拡大、大企業や富裕層への課税強化を掲げる。住宅供給の拡大と、家賃を押し上げると主張する企業慣行への対策も提案する。訴えかける相手は民主党支持者に限らないが、政策の内容自体は経済面で進歩主義的だ。

この政策群には二つの課題がある。労働者には家計の改善を信じてもらう必要があり、投資や雇用を心配する有権者には、増税や規制がその目標を損なわないと納得してもらわなければならない。公約は成立済みの法律でも、効果が確認された結果でもない。実際の影響は制度設計や議会での合意、実施方法に左右される。上院議員1人で政策を実現することはできない。

移民政策では、国境の安全確保と合法的な入国経路を両立させ、一部の不法滞在者には合法化への道を設ける方針だ。犯罪者や人身売買などの関係者の送還を優先し、入国地点の設備や庇護制度を改善するという。国境管理と無差別な排除を区別する考え方だが、民主党の政策は治安を弱めるという共和党側の批判も受けることになる。

信仰の扱いも特徴的だ。タラリコは政教分離を支持し、キリスト教ナショナリズムに反対する。同時に、連邦法による中絶の権利の保護の回復を掲げる。キリスト教徒であることは、社会政策で保守派であることを意味しない。宗教的な有権者にも理解できる道徳的な言葉で、進歩的な立場を説明しようとしている。

パクストンの選挙運動はタラリコを急進的だと批判し、保守的な州を守る戦いと訴える。これは中立的な人物評ではなく、選挙の構図を決めるための主張だ。候補者個人に迷いがある共和党支持者にも、政党と議席を失う影響を考えてもらう狙いがある。タラリコには逆に、民主党という看板より先に本人を評価してもらう必要がある。

世論調査が示す競争の余地

シエナが10月3日に公表した調査結果では、タラリコ51%、パクストン45%だった。ただし、民主党候補のリードの幅は調査によって異なる。

マリストは9月17~20日に登録有権者1,139人を調査し、50%対44%と報告した。公表された誤差幅は±4.4ポイントだった。エマーソンの9月12~14日の調査は投票する可能性が高い有権者1,000人を対象とし、47%対46%、信用区間は±3ポイントだった。

登録有権者全体と投票可能性の高い層は同じ集団ではない。調査日や回答方法、集計時の補正も違う。これらの結果から競争的な選挙だとは言えるが、6ポイントのリードを勝利確率に置き換えたり、その差が投票日まで続くと断言したりすることはできない。

候補者への支持と政党への支持も分ける必要がある。テキサス大学とTexas Politics Projectの8月調査では、タラリコ42%、パクストン39%だった一方、候補者名を示さない連邦議会選挙の政党選好では共和党48%、民主党44%だった。民主党の上院候補が善戦していても、州全体が民主党支持に転じたとは限らない。

勝つために必要な支持の組み合わせ

まず必要なのは、民主党支持者をつなぎ留め、投票してもらうことだ。無党派層に近づく選挙運動でも、従来の支持者を当然視できない。対立を抑えた語り方が、自分たちの問題から距離を置く態度と受け取られれば、新しい支持を得る一方で既存の票を失う可能性がある。

次に、その基盤の外へ広げる必要がある。賃金、学校、薬代の主張が、無党派層や、選挙ごとに異なる政党の候補を選ぶ共和党支持者に信用されるか。信仰の言葉は会話の入口になっても、中絶、移民、税をめぐる意見の違いを消さない。親しみを政治的な信頼に変えられるかが問われる。

さらに、勝てない地域で敗北の差を縮めることも重要だ。州全体の選挙を決めるのは得票数であり、地図上でどちらの色の郡が多いかではない。保守的な地域で負け幅を縮める票も、都市部で上積みする票も合計に入る。都市人口の増加も自動的な民主党の勝利にはならない。投票資格、登録、参加の違いが結果を左右する。

パクストンには、党派を超える支持を見せる相手に対して共和党の多数を維持する課題がある。選挙が国政の民主党政策への賛否に集中すれば追い風になり得る。逆に、上院選だけは他の共和党候補への投票と切り離して判断する有権者が増えれば、難しくなる。どちらの展開もまだ確定していない。

ワシントンへの影響と投票日程

民主党がテキサスの議席を得ても、それだけで上院の多数党になるわけではない。他州を含む選挙結果が必要だ。それでも、ワシントンの勢力関係を動かす重要な議席であり、この州の全州選挙で民主党が競争できないという見方を揺さぶる結果になる。

直近の焦点は参加だ。州務長官の案内によると、有権者登録の期限は10月5日、対面での期日前投票は10月19~30日、投票日は11月3日となる。投票するつもりの住民にとっては、予測を議論するより登録を確認する方が今は重要だ。

タラリコは、テキサスで民主党候補が注目を集められるかという段階から、勝つための票を集められるかという段階へ議論を進めた。調査はその余地を示し、パクストンには州の共和党的な政治意識がある。党派の境界を越えて候補を選ぶ人が何人いるか。そして実際に何人が投票するか。その二つが選挙を決める。