アルバータ州、カナダとの将来を問う住民投票 独立を問う次の投票につながる可能性
カナダ連邦にとどまるか、将来の独立住民投票に向けた法的手続きに着手するかが問われる。移民政策や州の権限を巡る提案もあり、全10問のうち9問ではスミス州首相とカーニー首相の立場が対立している。

カナダのアルバータ州で10月19日月曜日、連邦との関係を今後どうするかを問う住民投票が行われる。選択肢は、カナダの州としてとどまるか、将来、独立の是非を問う法的拘束力のある住民投票を実施できるよう、州政府に必要な法的手続きの開始を求めるかの二つ。今回の投票には法的拘束力がないことが明記されており、その結果によってアルバータ州が独立国になるわけではない。
産油州であるアルバータとカナダ連邦全体にとって政治的に重要な一日だが、その意味を理解するには、この違いが欠かせない。次の住民投票に向けて進む方を選ぶ有権者は、手続きの開始を支持することになる。カナダからの離脱そのものを直接問う投票に至るまでには、なお別の判断や手続きが必要だ。
カナダ通信が州選挙管理機関エレクションズ・アルバータの情報として伝えたところでは、期日前投票や郵便投票を済ませた人は既に130万人を超えている。ただし、この人数から賛否の内訳は分からない。投票用紙はこれから集計される。
注目される独立問題以外にも九つの設問
カナダにとどまるかを問うのは第10問で、二つの選択肢から一つを選ぶ形式だ。他の9問はそれぞれ賛成か反対で答える。設問ごとに投票用紙が分かれているため、有権者は同じ住民投票に盛り込まれた複数の問題について、異なる立場を示すことができる。
このうち5問は、移民や市民権に関連する要件を扱う。労働者の受け入れに対する州の裁量拡大、一部の一時滞在者が利用できる公共サービスや給付の変更、州選挙で投票する際に市民権の証明を求めることなどが含まれる。
残る4問は、憲法の改正や政府間の権限配分を巡る交渉を提案するものだ。一部の裁判所の判事の選び方、連邦上院の廃止、州と連邦の制度・法律の関係などが対象となっている。公共放送CBCがまとめた10問の解説からも、今回の投票が独立論だけにとどまらないことが分かる。
エレクションズ・アルバータは、各設問の結果に法的拘束力がないと明示している。提案が支持されても、憲法が自動的に改正されたり、記載された措置がすべて翌日から施行されたりするわけではない。それぞれに必要な手続きがある今後の取り組みに、政治的な方向性を与えるための投票だ。
スミス州首相、連邦にとどまりつつ権限拡大を要求
投票を実施することを決めたダニエル・スミス州首相は、自身はカナダにとどまる方に投票したと述べている。一方でカナダ通信によると、マーク・カーニー首相との交渉に向けて州民の支持を得るため、残る9問への賛成を呼びかけている。
ここでは、しばしば一緒に論じられる二つの問題が分かれている。連邦の一員であり続けることと、その内部の権限配分を変えることは別の選択だ。有権者は独立に反対しながら一部の改革には賛成することも、独立にも州政府の提案にも反対することもできる。
カーニー首相は国の一体性を訴えるためアルバータ州を訪れたが、他の9問についても反対票を投じるよう求めた。カナダにとどまる点でスミス氏と一致していても、同時に問われる一連の変更を巡る対立までなくなるわけではない。
カナダ通信は、スミス氏の政党が2023年の州議会選挙では独立住民投票の実施を掲げていなかったと指摘している。スミス氏は、ここ数カ月の請願や運動を受け、議論に決着をつける必要があると主張する。今回の投票は、その不満を有権者の判断に委ねるものであり、結果の意味は設問ごとに読み解く必要がある。
先住民族の権利も関わる問題
議論の当事者は、州都エドモントンの州政府と首都オタワの連邦政府だけではない。AP通信は、先住民族スタージョン・レイク・クリー・ネーションのシェルドン・サンシャイン首長の立場を紹介している。同氏は、ファースト・ネーションズの同意なしには独立できないと主張し、締結されている条約の存在を指摘する。
これは、政治の枠組みの再編が提案されても消えることのない権利や利害について、先住民族の指導者が示している見解だ。今回の投票だけでそうした問題が解決するわけでも、将来の手続きの条件が定まるわけでもない。
米国など国外から見たアルバータ州の重要性は、エネルギー産業とも結びついている。ただし、どのような結果であれ、それを石油や国境、通商関係の即時的な変化の予測に結びつけるのは、今回決める内容の範囲を超えている。
結果はいつ分かるのか
投票所はアルバータ州の現地時間で午前9時から午後8時まで開く予定で、ニューヨーク時間では午前11時から午後10時に当たる。エレクションズ・アルバータは集計が終わったところから暫定結果を公表し、正式な結果発表は10月29日を予定している。
投票日を前に、一部の期日前投票所では支障が生じた。選挙管理機関は、17日土曜日の強風による一時閉鎖や、火災に伴うウェインライトの投票所閉鎖を発表した。これらは期日前投票中の出来事に関する通知であり、投票結果や住民投票全体の中止を知らせたものではない。
政治的な評価は、カナダとの関係についての回答と、残る9枚の投票用紙の双方によって決まる。残留が支持されれば、今回の投票では独立に向かう選択肢が退けられるが、権限配分を巡る対立がなくなるわけではない。手続き開始が支持されれば、新たな判断が必要になる。一夜にして独立が実現するわけではない。